そういうことですか

経済ってそういうことだったのか会議
経済ってそういうことだったのか会議
佐藤 雅彦 竹中 平蔵
経済なんて言葉にはデザイナは基本的に無関心。だけど広告デザインでもWebデザインでも結局たどりつくのは経済だったりする。じゃなきゃそれはアートだと思うし。じゃあ経済を勉強しよう!といってもなかなか重い腰は上がらなかったりするわけです。そんな僕が「経済ってそういうことだったのか」と思えたのがこの本。なにしろ対談しているのがかのデザイナ佐藤雅彦氏ですから。デザイナの目線から見つめることのできる経済って実は結構面白いんですね。

小説的芸術もしくは芸術的小説

砂の女
砂の女
安部 公房
本当は「箱男」が一番好きなんだけど、画像がないのでこの「砂の女」で。僕は阿部公房氏の文章を勝手に小説のシュールレアリズムだなあ、なんて思ったりする。なんでかというと彼の描写する風景はどことなく「ダリ」「キリコ」「マグリット」系のイメージを彷彿せずにはいられないから。そして気がつくとその不条理な空間に引きずりこまれてみたり、みなかったり。

こんな勢いもありということで

飛竜伝―神林美智子の生涯
飛竜伝―神林美智子の生涯
つか こうへい
つかこうへい氏はもともと舞台の脚本家。僕の中学時代、演劇部の時に舞台で見た飛竜伝では牧瀬里穂と筧利夫が熱演していた。数ある舞台の中でもこの「飛竜伝」は名作中の名作。良い演劇のことを「第三舞台」というけどまさにそれ。ちなみに「第一舞台」は俳優が演技をする舞台、「第二舞台」は客席、「第三舞台」はそれらが一つになっているカオス的状態をいいます。セリフの多い小説はあんまり好きじゃないんだけど、これは別腹。いやでも涙の流れるお話です。